搶頭香

台湾で、人気ブログのコメント欄に、時々書かれるのがこの一言。(例:このページの下の方)



見ていると、トピックに最初にコメントする人が「搶頭香!」などと宣言して、おもむろに本文に入るというパターンだ。「頭」という字を含んでいるので、おおかた「一番乗り!」という意味だろう、と推測はついた。ただ、なぜ「最初の香りを奪い取る」と言うのか?という疑問は残ったが、放ったらかすうちに忘れてしまった(笑)。
最近ちょっとしたきっかけで、僕の中文ブログのお客さんが説明してくれた。

ここから引用)
搶頭香阿,也是台灣話,它其實是源自於台灣的一種民俗。在台灣某個寺廟會舉辦搶頭香的活動,傳說能夠搶到第一個拿香插進香爐的人,他一整年就會好運不斷,就有點類似日本有人也會搶在第一時間做"初詣"一樣。不過最近就常被用在Blog上,例如說第一個回應的人,或者第一個在留言板留言的人...

曰く、「搶頭香」とは台湾の風習から来た言葉。寺院や廟などの初詣の際、線香を早く供える競争をして、一番乗りした人はその1年幸運に恵まれる、という縁起担ぎのようなものらしい。後でネット検索してみたら、そのことに触れたブログも見つけたので、在住者や旅行した人なら結構知っていることかもしれない。なんか日本の初詣よりも激しそうで大変ですね。

さらに調べてみたら、この辞典(台湾の教育省制作のネット辞典)に「燒頭香」という言葉で説明が載っていた。それによると、宋代の生活を記録した「東京夢華錄」という書物にこの習俗のことが書かれているそうだ。上記の網友は「台灣的一種民俗」と書いていたが、昔は中国大陸でも行われていたと思われる。

ともあれ、その古い民俗的な用語が「コメント一番乗り」を意味する言葉として流布しているらしい。台湾は日本と違って、今でも宗教が生活に溶けこんでおり、ずっと前に台北へ旅行したときも、龍山寺でOLみたいな若い女の人が正殿の入口に跪いて熱心に拝んでいるのを見た。そんな台湾らしさが感じられる言葉だ。

思えば、人気のあるブログってのはみんなが参拝(=参照)したり、布教(=引用)したりして、社会への影響力も小さくないわけで、一種教祖のような存在ではある。言い得て妙と言っておこう。

ところで、同義語として「坐沙發」(zuo shafa:ソファーに座る)とも言うそうだ。これは「一番乗り」の位置を「特等席→いいイス→ソファー」と喩えたのか、と思ったが、Wikipedia中文版によると、「首發」(shoufa:最初に発する)をもじったもの、との説もあるとか。こちらの方は主に中国大陸の方で使われるとも書いてあったが、どうなんだろう。
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by uedadaj | 2006-11-29 17:23 |


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