烏龍麺

一部では有名になってきたらしい、台湾の日本食「烏龍麵」(笑)。



この言葉を初めて見たのは、台湾の網友Tessのウェブログだった。旅行関係のライターなどをやっている彼女は、日本にも何度も来ており、築地で海鮮を食べるのがお気に入り。東京の観光地などについては、なまじっかな日本人よりもよほど詳しいはずだ。そのTessが以前のウェブログで「日本美食記録」と題し、「浅草」の項でこんなことを書いていた。

(原文)
老媽點有炸物的烏龍湯麵,我點的是"冷麥 Hiyamugi",〜〜
(大意)
母は揚げ物入りの烏龍湯麵を注文し、私は冷や麦を〜〜

ウーロン湯麺?浅草の「日本美食」で?
十秒ほど考え込んだ後、てっきり、観光地が華人の口にあわせて開発した烏龍茶の葉っぱ入りのそばかなんかであろうと思い、「こーゆーのが外国人の勘違いにつながるんだよな」などと義憤(笑)を覚えつつ、正体を探るべく検索した。

ほどなく「烏龍麺」が単なる「うどん」であると判明。つまり「有炸物的烏龍湯麵」は天ぷらうどんですね。自分の間抜けさに苦笑しつつ、観光地の皆様に心の中で陳謝したのだが、検索中に、どこかのラーメン屋が本当にウーロン茶葉入りのラーメンをつくっている、という情報も入手した。へえ、調べてみるもんだね。機会があれば一度食ってみたい。

聞くところでは、台湾語(台湾国語ではなく)では「D」「Z」の音をあまり使わず、「L」の音に変わるのだそうだ。たとえば、台湾には「黒輪」という日本由来の食べ物がある。くろわ、とかコクリン、と読んではいけない。heilunでもない。台湾語で「黒」はオ、「輪」はレンと発音するそうだ。つまりオレン。これを「D→Lの法則」に当てはめると「おでん」となる。その他、台湾では普通の語彙になっている「おじさん(歐吉桑)」も「オリサン(歐里桑)」と発音したりするらしい。

そう言えば、日本にも似たような例がある。博多にある「かろのうろん」という有名なうどんの老舗。これは「角のうどん」が博多弁風になまったものだそうだ。それから、漫画なんかでも「なんれすか?」などと人に絡む酔っぱらいがいますね(いないか、今どき)。試しに、口の中を意識して発音してみると、双方とも似たような位置に舌を持ってくることがわかる。そして「ど」より「ろ」の方が、舌の動きが楽なような。

ついでに知ったことだが、「烏龍」には「おもわぬ失敗」という意味もあり、「擺烏龍」で「台無し」というような意味になるとか。多分これも大陸起源ではないのだろう。手元の辞書には載っておらず、小学館の日中辞典第二版に「烏龍球(=オウンゴール)」という形でかろうじて載っていた。サントリー烏龍茶のCMソングを集めた「烏龍歌集」というCDがあるが、あのタイトル、台湾の人々にとっては失笑ものだそうだ。

この文章のネタ元の中文BLOG(同一の文章ではありません)
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by uedadaj | 2006-03-13 16:01 |


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