NEKIG RETIPUJ

駅前の信号に停まっていた、商用の軽トラの横っ腹に書いてあった言葉…というか文字列。



ネキグ・レティピュージ?何語だこれ…と思いつつ、信号が青になったので道路を渡り、反対側から見て謎が解けた。その文字列が、まったく逆の順序に並んでいたからだ。

JUPITER GIKEN 
…つまり「ジュピター技研」。そう珍しくもない社名だった。

トラックやバスの側面に社名などを書く場合、昔は「車体の前方から後ろへ」向かって文字を並べることが多かった。日本語を横書きする時は、このブログのように左から右へ書き進めるから、つまり車体の左側を見ると通常の並びだが、右側にはあべこべの順番に並ぶことになり、たとえば

 共和リネンサービス(株)   は
(株)スービサンネリ和共    となる。(社名はてきとう)

これは、日本語が昔は右から左へ横書きしていたことの名残なのか、それとも「こうしておけば、車を走らせている時も自動的に読んでもらえる」という一見合理的な考え(笑)によるものか。ともかく、子供のころは面白がって読んでいたものだ。最近は少なくなったとは言え、まだ時折見かけないこともない。だがまさかアルファベットでやられるとは思わなかった。

ということで、ヘンな言葉の問題としてはあっさり解決したが、この文章をここで終わるわけにはいかない。それは、自分が最初に「何語だ?」と思ってしまったことによる。

見慣れない綴りの文字列を見ると「…これは何語?」と推測を働かせてしまうのは、僕のまあ趣味みたいなものだ。別に読めるわけじゃないが、たとえばouやeau、d' なんかがあればフランス語、フランス語より語尾にaやoやsが多かったらスペイン語、スペイン語みたいだが語尾にiが多かったらイタリア語、語尾にihとかahがあって、何となくkが多いとマレー語かインドネシア語。それから特定の文字(ßやöはドイツ語、 śとかčがあったら多分東欧…)など、綴り上のありがちな規則性をパッと見つけて何語か推測する。だから、たくさんの言語がずらりと並んでいる説明書などは大好きだ(笑)。

「NEKIG RETIPUJ」を見かけた時も、余りの見覚えのなさにギョッとしながら、頭の隅で一所懸命綴りのパターンを探してみたが、わからなかった。すぐ後に「そんな言葉はこの世に存在しない」ことが判明したものの、それでも、そういう性質を持った綴りが世界のどこかに存在するかもしれないじゃないか。と、思ってしまったわけですわ。

特徴的なのは語尾だろう。「-ig」とか「-puj」で終わる単語は、少なくとも僕が習ったことのある英語やフランス語にはまず見当たらない。ドイツ語だったら「-kig」あたりありそうだな。もしかするとマレー語とかタガログ語あたりに、ドンピシャの単語があったりして。とか考えながら、調べてみることにした。

どうやって調べるか。そりゃgoogle検索にかけて、出て来たホームページの国籍を調べればいい。インターネットがなければ、こんな遊びは成立しないだろう。楽しくも不思議な時代になったものだ。

何と、「nekig」という単語は存在することがわかった。だが残念ながら事前に予想したアジア言語ではない。これが検索結果だが、どうも普通の文章の中に普通に使われているやに見える。でも何語だこれ?見たところ東欧語っぽい。リストのURLを見ると「.hr」という国コードがいくつかある。Wikipediaの国名コード一覧を見ると、HR=クロアチア。クロアチア語ですか!いやー、お初にお目にかかります(笑)。

さてここまでわかると、「どういう意味か」も知りたくなってきた。だが、クロアチア語辞典なんて今日本に存在するんだろうか? と半ば期待しないで検索してみたら、いやー、あるもんですね。「Free Online Language Translation」というサイト。対応言語はArabic , Brazilian , Bulgarian , Chinese , Croatian , Czech , Danish , Dutch , Esperanto , Finnish , French , German , Greek , Hungarian , Icelandic , Italian , Japanese , Korean , Latin , Norwegian , Polish , Portuguese , Romanian , Russian , Serbian , Slovenian , Spanish , Swedish , Turkish or Welsh. ときた。ネット翻訳はまだ爆笑ツールの域を出ないようだが、普通の単語一つ調べるにはこれで充分だ。

というわけでクロアチア語の「nekig」を調べてみたら、
certain, such-and-such, some, one, indubitable, indubious, indisputable, determinate, decided, axiomatic, an, a, any
だそうです。「或る〜」というようなことですかね。

この調子で「RETIPUJ」もやってみたら、たくさんのところでHNや固有名詞として(つまりJUPITERの逆さ言葉として)使われているようだ。だがそれじゃつまらんので、一つずつ文字を減らして再検索。すると、「TIPUJ」というチェコ語があるらしいことがわかった。www.tipuj.cz というスポーツ関係のニュースサイトみたいなのがあるのだ。だが、ネット上のチェコ語辞典には見当たらなかった。

調査は現在ここまで。後日何かわかったら附記しますが…。誰も知りたかないかXD
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by uedadaj | 2007-11-01 18:36 | | Comments(19)
Commented by baijinghy0527 at 2007-11-03 19:03
小白ス。ちわわ!
「NEKIG RETIPUJ」を見た時、ワタシ、東欧あたりの香りを感じました。
「PUJ」のあたりが。(←あくまでも個人的な勝手なイメージ)

で、昔四コマ漫画で、
商用車に社名を書く看板屋が「NEKIG RETIPUJ」みたいに書いちゃって、依頼主から怒られちゃうネタを思い出しちゃいました。
(なんの漫画だったか失念、相原コージだったか、その辺だけど)
実際にもあるのね(^^;

(株)山本山だったらいいか、と思ったら後株か前株で全然別会社になっちゃいますな。

英語で逆さに読んでも意味が通じるスペルだったら大変スね。
(逆さに読んでも通じるスペル、思い浮かばない・・・)
Commented by uedadaj at 2007-11-08 19:42
どうもっすー。
白氏のスペルイメージ、大当たりだったわけね。

んーむ。英語の回文もあるやに聞いておりますし、何かあるかも。
というわけで調べてみたら、
「ストレスいっぱい (STRESSED)」 ←→ 「デザート(DESSERTS)」
とゆーのがありました。

そいや、ダーバン(DURBAN)のサブブランドで
ナブラッド(NABRUD)とゆーのがありましたな(笑)
Commented by why at 2007-11-11 16:50 x
逆さま読みの文字列、私も前から気になっていました。

先日たまたまこんなのを見つけました。

            卸肉食用務業
            とまやの肉(株)  

パッと見では気づかないくらいでした。よく見たら、その下に電話番号が書いてありました。

     TEL 045-※※※ー※※※※

さすがに電話番号だけ逆さまではありませんでした。どうせなら徹底的にすればいいのに。
Commented by uedadaj at 2007-11-13 15:14
>どうせなら徹底的にすればいいのに。
うん、私もアラビア語を見たときそう思いました。XD

それにしても「卸肉食用務業」とはいかにもありそうな職種に見えます。
「とまや」も「苫屋」という苗字に見えなくもない。
すごく面白い例だと思います。whyさん、例示の達人ですね。
Commented by pake_93 at 2007-11-15 21:07
文字列見てもそんなに「何語?」とは思いませんが、外国語を聞くと「この音の響きは○○語かな?」とつい考えちゃいます。一緒にいた友人に「今のドイツ語だよね。」と聞くと「雑音にしか聞こえない」と言われました。

うちにあるIKEAのバスソルトは
CN中国,JP日本,GBイギリス,DEドイツ,FRフランス,NLオランダ,ITイタリア,ESスペイン,PTポルトガル,SEスウェーデン,DKデンマーク,NOノルウェー,FIフィンランド,PLポーランド,CZチェコ,SKスロバキア,HUハンガリーの言葉で商品名と説明が書いてあります。イタリア語の説明が妙に長いです。
Commented by why at 2007-11-16 21:50 x
自動車ではありませんが、関内で見かけたレトロ調のポスター。
「ルービロポッサ」とありました。
ちょっとイタリアンの薫りが。。。
Commented by baijinghy0527 at 2007-11-18 09:40
おー!
whyさんの「ルービロポッサ」、おもいっきりイタリアンな薫り!!!!!
サッポロビールのイタリアンブランドになるぞ、これ!!
紅の豚の豚さん「マルコロッソ」みたい。
Commented by 小學生 at 2007-11-18 17:40 x
這次在新宿的書店
倒讓我明白自己是"潛意識漢字化"
才會把 "青ni-o" 看成 "青二才" XD
Commented by uedadaj at 2007-11-20 15:02
pakeさん
>「この音の響きは○○語かな?」
pakeさんも語学耳はいいはずだから、そういうのが楽しいのわかるよね。

>うちにあるIKEAのバスソルト
ふっふっふ。我が机の引き出しには、
「小さな部品があるので3歳以下には与えるな」と
30か国語でかいてある紙切れが入ってます。フランス土産(爆)

>イタリア語の説明が妙に長い
そうそう。「ほんとに同じこと書いてんの?」っての、たまにあるよね。
Commented by uedadaj at 2007-11-20 15:05
whyさん、
なるほど(笑)
私や「ビードロ」とか「ボッサ(ノバ)」あたりの連想からか、
スペイン・ポルトガル方面の薫りを感じました。
いずれにしてもラテン系。
Commented by uedadaj at 2007-11-20 15:08
白氏、
イタリアンブランドにするっつーの、面白い。
サッポロにメール送ってみるか(笑)
Commented by uedadaj at 2007-11-21 18:02
小學生,
青二才(ao ni sai)才對。都是漢字的。
在印刷文字上,「才(sai--漢字)」和「オ(o--カタカナ)」的差別是
撇畫的起點是否突到右邊。XD
Commented by 小學生 at 2007-11-23 16:47 x
> 差別是撇畫的起點是否突到右邊
這對我的昏花老眼太難了 *_*

可能要找出很久以前從打字行弄來
有種測量字級的透明塑膠片來看才行 
Commented by uedadaj at 2007-11-28 18:03
啊,編輯必攜的那張,我也看過。
Commented by why at 2007-12-15 21:26 x
中国版と言えるかどうか微妙ですが、こんな写真がありました。良かったら覗いてみてください。
Commented by why at 2007-12-15 21:27 x
いけません。リンクを忘れました。
付けておきますね。
http://blogs.yahoo.co.jp/shinyamamoto0524/53297635.html
Commented by uedadaj at 2007-12-17 19:56
おー、ありがとうございます。
これって、日本の企業が寄贈したもののようですね。
日本で塗装したんでしょうね、おそらく。
これ見て、中国人はどう思うのかな。
Commented by baijinghy0527 at 2007-12-31 18:36
whyさんご紹介の清掃車、日本で書いて寄贈したんでしょうなあ。
中国だったら「中日友誼」とか反対からなら「誼友日中」になっちゃう?
中国人がみたらどう思うか、私も知りたい・・・ス

というわけで(←どういう訳だ?)今年もここ一番の時にいつもありがとうございました。
来年も宜しくお願いします!!
Commented by uedadaj at 2008-01-08 20:36
>「誼友日中」
うーん、パッと見、意味が通らないこともない風に見えないでもない
…か?

今年もよろしくです。


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